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龍岩寺
奥院礼堂

龍岩寺 奥院礼堂
正式名称/別称せいじょうさん りゅうがんじ おくのいんらいどう
清浄山 龍岩寺 奥院礼堂
規模
★★★☆☆
斜面部:自然懸崖 岩屋あり
懸造り部:木造 桁行三間 梁間なし 貫なし 投入型 外側階段橋(きざはし)あり(木製)
上屋部:木造 片流招屋根付 板葺き 桁行三間 梁間二間 勾欄付廻縁 土足禁止
文化的価値
★★★★☆
重要文化財
宇佐市指定有形文化財「きざはし」
日本三大投入堂
弘安9(1286)年 建立
宗教的価値
★★★★☆
本尊:薬師如来、阿弥陀如来、不動明王(全て重要文化財)
開基:行基
秘境度
★★★★★
山道あり 石段あり トンネルあり
大分県宇佐市院内町大門290-2
眺望
★☆☆☆☆
南面(正面)よりほぼ三面、目の前の林ぐらいしか見えない
大分県の懸造りめぐりもここから二日目。まず最初に訪れたのが、宇佐市の山奥にある龍岩寺(りゅうがんじ)で、どうもこの辺りからは豊後国ではなく、豊前というようだ。さて、この寺の奥院礼堂(おくのいんらいどう)も今回の目玉の懸造りの一つで、ついに初めて「投入型」を目の当たりにすることができた!「投入型」とは、まだ訪れてはいないのだが、懸造りの最高峰である鳥取県三朝町の三佛寺奥院投入堂にあやかった造語で、床下の斜面も天蓋も全て天然の崖である懸造りを指す。即ち、雨が降っても、堂宇の屋根さえも濡れないような立地を意味する。
龍岩寺 奥院礼堂1
龍岩寺の駐車場近くの道から、民家に分け入るように伸びた石段の先にあった本堂
龍岩寺 奥院礼堂2
本堂脇から更に進むと山道の様相を呈してきて、 途中には岩をくりぬいたトンネルもあった
龍岩寺 奥院礼堂3
木立の間から、突如、奥院礼堂が姿を現した
かつての参道でもあったらしい、木製の階段橋「きざはし」が象徴的だ
龍岩寺 奥院礼堂4
真下から崖の頂上まで見上げると、 正に岩屋の中にすっぽりと投げ込まれたような造りだとわかる
貫も梁もないのが、この懸造りの特徴か...
龍岩寺 奥院礼堂5
現在では、きざはしは登らずに、右手の崖を回りこんで舞台の上までたどり着く
このアングルと古風な造りが、三佛寺の投入堂を髣髴とさせる
龍岩寺 奥院礼堂6
ちょうどこの日は生憎の大雨で、山道はぬかるんで少々危険だったものの、 岩屋の中に入ると、全くもって濡れない
龍岩寺 奥院礼堂7
靴を脱いで奥院礼堂の中に入ってみた
天井を眺めると、板葺きの片流という造りがよくわかる
龍岩寺 奥院礼堂8
格子の奥、岩屋の最深部に見えたのが、全て重要文化財である本尊の仏像群
こんな場所に、3mもある木像仏が三体も並んでいるのは、意外と圧巻
PHOTO BY OLYMPUS E-620, NOV. 2011