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田上不動寺

田上不動寺
正式名称/別称たいしんさん ふどうじ ほんどう
太神山 不動寺 本堂
規模
★★★★☆
斜面部:自然懸崖 岩屋あり 巨石あり
懸造り部:木造 桁行六間 梁間四間 貫八段 懸崖型
上屋部:木造 寄棟造り唐破風付 檜皮葺き 桁行三間 梁間三間 勾欄付廻縁
文化的価値
★★★★☆
重要文化財
室町時代前期(1333〜1392) 建立
宗教的価値
★★☆☆☆
本尊:不動明王
創建:智証大師円珍
胎内めぐりあり
秘境度
★★★★★
東海自然歩道
三上・田上・信楽県立自然公園
山道あり 石段あり
滋賀県大津市田上森町
眺望
★☆☆☆☆
南西面よりほぼ三面、目の前の林ぐらいしか見えない
大津市南部の田上(たなかみ)地区には花崗岩でできた山々が連なり、「湖南アルプス」と呼ばれる。その主峰にあたるのが読み方は同じで字が異なる、太神(たなかみ)山である。山頂部には巨大な岩がむき出しになっており、それに寄り添うように立派な懸造りの不動寺(ふどうじ)本堂が立っている。寺の山号としては、太神山(たいしんさん)と読むのが、また厄介なところだ。
田上不動寺1
この地域は不動明王信仰が厚いのか、いたるところに不動がある
太神山登山道の入口とも呼べる橋も、その名も「不動橋」
田上不動寺2
不動橋から山登りすること約1時間、不動寺の境内に近づく
ユーモラスな表情のこんがら、せいたか童子の石仏が迎えてくれる
田上不動寺3
延々と登山してきたのに、駐車場もトイレもある境内に出くわしたのはビックリ!
そこから傾斜45°はあろうかという最後の石段を登り詰めると、 懸造りの本堂が見えてくる
田上不動寺4
急斜面な上に木々が生い茂りすぎて、なかなか全貌がつかめない
こう見ると廻縁のない堂宇と思えるのだが...
田上不動寺5
本堂入口には、立派な唐破風が付いている
部分的に修復されているのか、新しい木材が目立つ
田上不動寺6
本堂内部はそれほど広くない
引き戸を開けると、眼下の斜面と懸造りを覗きこめる
田上不動寺7
窓から恐る恐る身を乗り出して見ると、 奥にはいくつもの巨岩がバランスよく組み合わさっていた
立入禁止だったが、内陣の方には勾欄付の廻縁がちゃんとあった
田上不動寺8
岩場内部から木造懸造りをよく見てみると、 構造が二つに分離しているのがわかった
内陣と礼堂(外陣)とに分かれ、礼堂が後世に付加されたものだ
PHOTO BY OLYMPUS E-620, JAN. 2014