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鳥羽堂観音
寺務所

鳥羽堂観音 寺務所
正式名称/別称りゅうずざん りゅうふくじ じむしょ
龍頭山 龍福寺 寺務所
規模
★☆☆☆☆
斜面部:聖地基壇(石垣)
懸造り部:木造 桁行二間 梁間なし 貫なし 筋交あり
上屋部:木造 寄棟造り 鉄板葺き 桁行四間 梁間二間
文化的価値
★★☆☆☆
創建年代不明
宗教的価値
★★★★☆
本尊:聖観世音菩薩/鳥羽堂観音
開基:慈覚大師円仁
信濃三十三観音札所(霊場) 第二十八番
秘境度
★★★☆☆
山道あり 石段あり 獣害防止柵あり
〒386-0403
長野県上田市腰越向井1186
眺望
★☆☆☆☆
北面よりほぼ三面、境内の木々ぐらいしか見渡せない
むかしむかし、信州信濃の小県(ちいさがた)の郡、丸子の郷に大きな柳の木があり、 そこにこれまた大きな龍が住み着いていた。 龍の吐く息で近くの田畑は枯れ、人々はとんと困り果てておった。 ある日、都から偉いお坊さまがやってきて、村人からこの龍の話を聞くと、 さっそく、龍を追い払うためのお経を唱えはじめたとさ。 すると龍は柳の木から降り、長い体を横たえて寝てしもうたそうな。 そのあまりにも大きな体は、頭は腰越、胴は御嶽堂、尾は生田にも届くほどじゃった。 お経が終わると、やがて龍は天に昇っていき、この地に恵みの雨を降らせる龍神様となった。 お坊さまは龍の住んでいた柳の木を切り、三体の観音像を彫った。 これらを頭、胴、尾のあった地区に祭り、それぞれを龍頭山、龍洞山、龍尾山と称してお寺を開かれたそうな。

鳥羽堂観音 寺務所1

鹿よけの柵を開けて進み、山中を少し歩く
眼下には腰越の集落が見下ろせる

鳥羽堂観音 寺務所2

本堂の直前に石垣があり、その左側に今は使われなくなった懸造りの寺務所がある

鳥羽堂観音 寺務所3

正式名称を龍頭山 龍福寺という鳥羽堂観音(とばどうかんのん)は、由来の通り龍の伝説にちなんだもので、 それが意味するところは、依田川の氾濫や水害の歴史を象徴したものといえるだろう

鳥羽堂観音 寺務所4

本堂と寺務所の間には村相撲の土俵もあった
PHOTO BY CANON EOS-RP, AUG. 2025